異才ネットワークは、滋賀県大津市を中心に、多様な特性をもつ人たちが社会の中で尊重され、ひとりひとりが力を発揮できるダイバーシティ社会の実現を目指して活動しています。

見えない障害といわれる発達障害、昨今は「神経発達症」とよばれるようになり、多くの人が知るようになりましたが、まだまだ社会とのはざまで生きづらさを抱えることも多くあります。

ギフテッドやタレンティッド、２Eについてもその名称は知られるようになりましたが、定義が曖昧であり、適切な教育や支援をうけるにはほど遠い状態です。

できることとできないことの差が大きく、発達にかたよりがあったり、環境調整を必要とする場合、子どもは学校に行きづらくなり不登校となったり、ひきこもりになったりすることがあります。

おとなであっても、生きづらく、人間関係につまづいたり、職場での困難にみまわれることが少なくありません。

しかし、彼らのありのままの姿が認められ、否定されたり傷つけられない安心安全な居場所であれば、充分にもっている力を発揮できたり、適切な環境であれば、自信をもち前進していくことができます。

私たちは小さな力ではありますが、生きづらさを抱える人たちの気持ちを大切にしながら、多様性を認め合える社会の実現のために着実に歩んでいきたいと思っています。

代表理事　谷川　知

子どもが「何となく他の子どもと違う」「できることはものすごくできるが、できないことも多い」「周囲の同年代の子どもと交わりにくい、孤立してしまう」など、さまざまな違和感をもちながら子育てをしている人も多いと思います。私たちもそのような親でした。

私たちは「異才」という言葉に、すでに表出した「際立って優れた才能」という意味だけでなく、まだ開花する前のきらめくポテンシャルをもち、一人ひとりが生き生きと取り組めるものを追い求めていく象徴としての意味を込めています。

日本社会の中には「出る杭は打たれる」といった言葉や「同調圧力」という言葉があります。

持ってうまれた「異才」は、ともすれば周りからたたかれ、伸び行くことをはばまれることもあるでしょう。

そのような中でも、私たちは子どもの得意なことや好きなことを応援し、健全に育ち学びながら、社会的な自立をとげられるようにサポートしていきたいと思っています。